刑事弁護ブログ

2017.05.03 刑事弁護コラム

真犯人さがしはするんですか?

テレビドラマで弁護士の1つの役割として「真犯人さがし」の場面がよく出てきます。
やはり「真犯人さがし」はドラマチックでおもしろいということで、そういうテーマが選ばれるのだろうと思います。
しかし、実際の弁護士が「真犯人さがし」やそれを真犯人に追及するという場面はまずありません。
といっても、「証拠さがし」をすることはあります。
弁護士も警察や検察官が見つけられていない、依頼者にとって有利な証拠がないか、依頼者からお話を聞いたり、想像力を働かせたりしながら、証拠を探します。
裁判で有利な話をしてくれる証人を探すことも大切な役割です。

疑われた事実自体は争わない場合であっても、刑を決めるにあたって考慮されるべき証拠、というものもあります。
たとえば、依頼者の方が社会に復帰した後、雇用すると証言してくれる証人の方も大切な「証拠」です。
依頼者の知人の方に連絡をとってみると、「報道や噂で逮捕の事実を聞き何かしたかったけどどうすればよいか分からなかった、連絡をもらえてよかった」と言っていただき、裁判に協力してくださることも少なくありません。

東京ディフェンダー法律事務所 久保有希子