登録事務所・弁護士
弁護士遠山大輔
弁護士 遠山大輔
(略歴)
1992年3月 熊本県立八代高等学校 卒業
1993年4月 京都大学法学部 入学
2002年10月 弁護士登録(55期 京都弁護士会)
2017年2月 戸田・遠山法律事務所開設
(教職関係)
2003年4月~2006年3月 立命館大学法学部 非常勤講師
2008年4月~2014年3月 龍谷大学法科大学院 非常勤講師
2014年4月~2017年3月 龍谷大学法科大学院 教授
2015年4月~現在 京都大学法科大学院 非常勤講師
(出版関係)
共著「入門法廷戦略-戦略的法廷プレゼンテーションの理論と技術」(2009年 現代人文社)
インタビュー
Q 悪いことをした人を弁護するのは、つらくないですか。
A 私は、100悪いことをした人は、100悪いという処分を受けるべきだと思っています。逆に言うと、100以上の処分は絶対ダメなのです。
ところが、警察や検察は、150あるいは200悪いという処分を求めてきます。これを100に止めるのが弁護人の仕事です。警察や検察のミスや勇み足で70や80になることもありますが、本来はそれも社会にとっては良くないことかもしれないと感じたりもします。もちろん、ミスや勇み足を見逃すようなことはしませんが。
とにかく、フェアーに、確実にやっていけば、100を超えることはない、これが私の実感であり、目指しているところです。不当にも100以上を目指す検察や警察から依頼者を守っているのですから、つらいことは全くありません。
もちろん、無実の場合は、0(ゼロ)にしなければいけませんね。悪いことをしていないんですから。
Q 法廷プレゼンテーションの研究をしているのはなぜですか。
裁判員裁判の法廷では、以前とまったく違った活動が求められるからです。プレゼンテーションの考え方を正しく理解した上で、構成し、伝えなければ、半分も理解してもらえません。
私は、2009年に裁判員裁判が導入される2年前から、研究チームのメンバーとなり、プレゼンテーションの研究を始めました。その1つの集大成として、共著「入門法廷戦略」(現代人文社)を出版しました。これからも研究を続けていきます。
Q 警察で講演をしているのはなぜですか?
警察官は基本的にまじめに仕事をしていますが、まじめさ故に、適切でない捜査活動をすることがあります。法廷でその不適切さが指摘されて、証拠としての価値がないとなると、警察官の仕事が台無しになります。
これは、市民の側から見たとき、不幸なことです。
そこで、どういう点が法廷で問題となるのか、これまでの事例から説明して、間違いのない仕事をしてもらうようにしているのです。
これは、刑事弁護の経験がないとできないことです。税金の無駄遣いが減ることはもちろん、えん罪が生じにくくなることにもつながるはずだと考えています。