裁判は公開されているということを勉強したことがあると思います。では,裁判はどのように見に行けばいいのでしょうか。東京地方裁判所を例にとって,お話しします。
東京地方裁判所は東京都の霞が関にあり,東京高等裁判所と同じ建物に入っています。東京地方裁判所の建物に入ると,まず手荷物検査が行われます。危ないものは持って行かないようにしてください。手荷物検査を終えると広いロビーがありますが,ロビーの一角に,その日の裁判の予定が閲覧できるモニターが設置されています。モニターはいくつかあり,タッチパネル方式で,今日開廷される法廷や,事件の内容を見ることができます。
見る裁判を決めたら,記載されている法廷へ上がってください。エレベーターで法廷のある階まで上がって,案内に従って進めばわかります。法廷の前にも,開廷表が貼られています。
傍聴人の入り口から入れば,すぐに裁判を見ることができます。写真撮影や録音録画は禁止とされているので,注意が必要です。メモを取ることは許されていますが,パソコンを使ったり,携帯電話を使ったりすることは禁止される場合が多いです。個人的には,こうした裁判所の厳格なルールには疑問を持つところもありますが,ルールに従わないと傍聴人も退廷させられることもあります。
裁判の公開は,私たちの民主的な社会を支える重要な原則です。私たちには,裁判が正しく行われているかを監視する市民としての役目があります。
ぜひ,興味のある方は,一度見に行ってみてはいかがでしょうか。
東京ディフェンダー法律事務所 弁護士 山本衛