弁護事件例

2016.06.17 【殺人】

殺人事件について,無罪を主張したが,懲役14年の判決が言い渡された事例

裁判員
否認

事案の紹介

Aが失踪して数年後,被告人が殺害に関与したとされて殺人罪で起訴され,被告人は無罪を主張したが,有罪となった事案(懲役14年・裁判員裁判)
(なお,別件の詐欺事件でも起訴されているが,その件については認めている。)

弁護活動

本件事件は,国選弁護人として担当した事件です。

Aは,数年前に失踪し行方不明となっていました。
被告人は,Aの住宅建設の関係者でした。

Aが失踪してから数年後,被告人の指示で,Aを逮捕・監禁したことを,Bらが供述しました(Bらは,法廷でも,被告人の指示で,Aを被告人に渡したと証言しましたが,その後,Aがどうなったかについては知らないと述べました。)。
そのような経緯で,被告人が逮捕されることになりました。
被告人は当初,強盗殺人で逮捕・勾留されましたが,黙秘し,殺人で起訴されました。
なお,Aについては遺体も発見されていません。

被告人は,殺人を否認し,後は法廷で黙秘しました。

結局,Bらの供述が信用され,Aがその後行方不明になっていることから,被告人が殺人に関与したことは間違いないとされ,懲役14年の判決が宣告されました。