弁護事件例

2016.06.17 【窃盗・横領】窃盗

10年前に同種前科がある被告人の窃盗事件(5件・被害額合計約70万円)で被害者と示談し,執行猶予判決となった事例

執行猶予
準抗告
保釈
示談

事案の紹介

スーパー銭湯等で,合い鍵を作り,財布から現金やクレジットカード等を窃取し,そのクレジットカードで買物等をしていた事件,同種前科は数十件あったが,うち5件が起訴されたが,執行猶予付判決(懲役3年・執行猶予期間5年)となった事例

弁護活動

国選事件で選任された窃盗事件です。

被告人は,ここ数年,銭湯等のロッカーの合い鍵を作り,ロッカーを空けて,財布から現金やクレジットカード等を盗む行為を繰り返していました。なお,クレジットカードを盗んだ後,電化製品を購入し,それを売却するなどして金銭を得ていました。

被告人は,10年前にも同種の前科があり,前回の事件では,一審では実刑,控訴審で執行猶予となっていました。

弁護活動としては,被害者と示談をして,被害弁償を行いました。
被告人からも謝罪の手紙を書いてもらい,被害者に渡しています。
また,保釈を得て,被告人に毎日働いてもらい,毎日の日記を付けてもらい,社会内でやっていけることをアピールするための証拠を作りました。
なお,保釈も原審では,却下となり,抗告してようやく認められました。
法廷では交際相手にも出廷してもらい,今後の監督について話してもらいました。

判決では実刑の可能性もありましたが,懲役3年,執行猶予5年の判決でした。
裁判官が,判決の際「ここまで国選でやってくれる先生はいないよ。この先生のためにもちゃんとやり直すんだよ。」と述べたのが印象的な事件でした。