事案の紹介
事件は、依頼人とホームレスの被害者とが河川敷でケンカした後、被害者が川で溺死したというものでした。
弁護活動
河川敷でのケンカをしているところまでは目撃者が複数人いたものの、被害者が川に入った場面を目撃した方はいませんでした。
依頼人は、ケンカをしたことは認めているものの、被害者の方が川に入ったのは、ケンカの後、自分で川遊びのために入っていたこと、その後のことは知らないという主張をされていました。
亡くなる直前までケンカをされていたことからも、殺人や少なくとも傷害致死での起訴の可能性が高い状況にありました。
国選弁護人として受任後、直ちに、ホームレス生活をする目撃者の方々のもとに行き、普段の被害者の方の行動や、依頼人との関係などを聴き取りしました。
依頼人には精神疾患がある可能性もあり、記憶が十分でないところもありましたので、不適切な供述調書が作成されないよう、依頼人には供述調書への署名はしないようアドバイスをすると共に、連日、接見をしました。
その結果、傷害致死でも起訴されることはなく、傷害のみで起訴されました。