弁護事件例

2016.06.20 【窃盗・横領】窃盗

窃盗前科や多数の窃盗・占有離脱物横領の前歴がある被告人が,占有離脱物横領,窃盗,窃盗未遂事件をおこしたが執行猶予判決となった事件

執行猶予

事案の紹介

これまで,多数回,自転車の窃盗(窃盗,占有離脱物横領)や万引きを繰り返していた被告人が,①放置されていた盗難自転車を自宅に持ち帰り(占有離脱物横領),②商品を万引きし(窃盗),③自転車の鍵を破壊(窃盗未遂)しているところを目撃され,逃走したものの逮捕された事案。

弁護活動

国選弁護人として選任された事件です。
被告人は,自転車等を窃盗したことは認めていました。

前科も同種の窃盗でしたが,幸い罰金でしたので,執行猶予付判決が法律上は可能な事件でした。

しかし,被告人にも家族にもお金がなく,残念ながら被害者に弁償したり,示談したりすることはできませんでした。

そこで,法廷で,人の自転車を二度と盗まないことを誓約させ,反省している姿を裁判官にみてもらいました。
また,認知症等の診断書はありませんでしたが,被告人は80才前後と高齢で認知機能も落ち込んでいる様子でしたので,その点からも被告人を刑務所にいれるのは相当ではないと主張しました。

判決は,懲役1年6月,執行猶予4年の判決となりました。