刑事弁護ブログ

2017.02.01 刑事弁護コラム

国選弁護の費用って支払わないといけないの?

刑事裁判を受けるときに国選弁護人に生じる費用を負担しなければならない場合があります。
刑事裁判の判決の言い渡しを受けるとき,懲役○年に処する,に続いて
「訴訟費用は被告人の負担とする」
という主文の場合,国選弁護人に対する報酬や,証人の日当など刑事裁判に要した費用を負担しなければならないことになります。
国選弁護人の報酬は,一旦国が立て替えて弁護士に支払い,それを本人に負担させるかどうかを判決を言い渡すときに裁判官が決めているのです。
一般的には実刑判決の場合には負担させず,執行猶予判決の場合には負担させる場合がある傾向にあります。

仮に負担させられた場合,国選弁護人の報酬がいくらくらいかというと,被疑者段階(起訴前)から選任されていたか,公判の回数はどれくらいか,事件は重大なものかどうかによって変わってきます。
典型的な争いのない事件で,被疑者段階から選任されている場合で,公判期日が2回(うち1回は判決言い渡し)の場合だと約20万円前後です。
これが裁判員裁判となると,国選弁護士が2名選任され,2名分で200万前後が負担させられるケースもまれですがあります。

訴訟費用の判決に対しては執行免除の申立もできます。
支払えない場合には弁護士に相談して免除の申立をしてもらいましょう。

東京ディフェンダー法律事務所 坂根真也