このサイトに登録している弁護士は、重大な事件や困難な事件にも積極的に取り組んでいます。時には、ニュースで報道されて世間の耳目を集めるような事件の弁護も、積極的に取り組みます。
自分が担当している事件の報道をもちろん耳にすることがあります。しかし、この事件の報道というのは、特に逮捕初期の報道については、ほとんどが警察官によってリークされた情報に基づいています。依頼人に接見し、細かく話を聞いている弁護人として報道を見ると、全く一方的で正しくない報道がなされていると感じられるケースがあります。むしろ、正しく情報を伝えていると感じられる報道のほうが少ないくらいです。裁判になってからの報道も、法廷でのやりとりを誤解して伝えられている報道は少なくありません。残念ながら、日本のマスコミが、公平な報道をしているとは感じられないことも多々あります。
もちろん、裁判は報道などに基づくのではなく、裁判で提出された証拠や、裁判での証人尋問などをもとに行われます。ですが、やはり報道に触れていたことで一定の先入観が入ってしまうことは避けられないともいえます。裁判員たちが報道に触れることによって形成されたと思われる先入観をどのように解きほぐしていくかが重要な弁護活動になることもあります。
東京ディフェンダー法律事務所 山本衛