刑事弁護ブログ

2018.11.07 刑事弁護コラム

第一審の裁判官の人数 「単独」・「合議」

刑事事件の第一審の裁判は,裁判員裁判以外では,裁判官が1人で審理を行い裁判をする場合と,裁判官3人で審理を行い裁判をする場合があります。
裁判官1人でおこなう裁判を単独事件,裁判官3人で行う裁判を合議事件といいます。

裁判官が3人で裁判を行う合議事件は,法律で定められた刑の重さが死刑,または無期や短期1年以上の懲役刑・禁固刑の罪であれば原則として合議事件となります。
こうした重さ以外の罪や,強盗罪,事後強盗罪,昏睡強盗罪などは,単独事件とされ裁判官が1人で裁判を行います。
単独事件であっても,裁判官3人で行うと決定されて合議事件となる場合があります。
事案が複雑であったり,難しい法律解釈が問題となったりする場合などに,こうした合議事件とする決定がなされています。
単独事件をこうした合議事件として裁判官3人で裁判を行うかは,裁判所の裁量で決めるもので,被告人自身や弁護人に請求する権利はありません。
しかし,事案によっては,弁護人からも,裁判官3人で審理を行い判断するよう裁判所に求めることが考えられます。

東京ディフェンダー法律事務所 弁護士 藤原大吾