平成３０年７月２４日，第２回刑事弁護リーダーズネットワーク研修を開催しました。講師は，菅野亮弁護士，坂根真也弁護士が務め，若手弁護士を中心に約３０名の受講生が参加しました。
取り扱ったテーマは，「捜査官に対する反対尋問」です。実際の刑事裁判でも，取調べの状況が問題になったり，職務質問や押収手続の適法性が問題になる事案で，捜査官（警察官）の証人尋問が行われることは珍しくありません。今回の研修では，違法収集証拠の成否が争点となる事案を題材に，捜査官との尋問で何を獲得すべきなのか，そのために必要な尋問技術は何かといった点が議論されました。
受講生には，事前に準備をお願いして，研修の場で反対尋問の実演をしてもらい，講師がその場で講評を加えました。各受講生は，熱心に課題に取り組み，それぞれの視点から捜査官に対する反対尋問を試みていました。それに対して，講師が的確な講評を加え，より効果的な反対尋問の行い方をその場で示すなど，得るものの多い研修になったと思います。
今回のテーマである「捜査官に対する反対尋問」は，実務上は重要な点ですが，これまで研修等で取り扱われることは少なかったテーマです。当ネットワークでは，今後も継続的に刑事弁護に関する研修を実施する予定ですが，実務のニーズに応じた新しい形の研修を模索していきたいと考えています。
刑事弁護リーダーズネットワーク