刑事裁判の証拠の中には,事件発生直後の現場を撮影した写真や,事件発生の瞬間を捉えた防犯ビデオ映像など,市民が日常生活の中で目にすることが少ない内容を記録したものが含まれることが少なくありません。被害者が亡くなっているような事件では,司法解剖の結果が証拠となることも珍しくありません。
裁判員裁判では,職業裁判官も,市民である裁判員も,法廷の中で全く同じ証拠を見聞きすることになりますので,何らかの「刺激」のある証拠であっても,正しい判決を導くためには十分にその内容を検討して,判断の材料としなければなりません。
もちろん,その様な証拠が,審理に必要かどうかは十分に検討されることになりますし,どうしても「刺激」の強い証拠を見たくないという場合には,裁判員選任手続きを通じて,辞退したい旨希望するという選択をすることもできます。
法律事務所シリウス 虫本