事案の紹介
飲食店の店員が共謀の上、客２名に対して暴行して金品を強取したとされる事件
弁護活動
起訴後、それまで担当していた私選弁護人が辞任したため国選弁護人に選任され、公判の弁護活動をしました。依頼人は、客１名に対する暴行は一部認めていましたが、もう１名に対する暴行や、他の店員の暴行についての共謀を否認していました。
たくさんの人物が登場する複雑な事件で、被害者とされる人物の供述内容も必ずしもはっきりしたものではなく、あいまいでした。
徹底した証拠開示請求により検察官の手持ち証拠を多く開示させ、実際はどんなことがあったのかという分析を徹底して行いました。
防犯カメラ映像などの客観資料を分析し、多数の目撃者の供述を分析し、店舗従業員にも弁護人が足を運んで話を聞いたりしたところ、被害者とされる人物の供述内容には看過しがたい矛盾があることがわかりました。
法廷での反対尋問においてこれを明らかにし、裁判員を含む裁判体は、被告人に対し、１名に対する強盗致傷の部分について無罪としました。