事案の紹介
アルツハイマー型認知症の被告人が、自宅アパートの自室を放火した事案。
弁護活動
依頼人は、長年にわたり「統合失調症」であるとして、病院に通っていたが、適切な治療を受けてきませんでした。
事件当日、衝動的に死にたいと考え、自室に火をつけましたが、我に返り、そのまま警察に出頭しました。
起訴前鑑定の結果、統合失調症ではなく、アルツハイマー型認知症であり、その症状が事件に一定の影響を与えたということでした。
裁判員の審理では、起訴前鑑定の鑑定受託者を証人尋問し、長年の治療経過の問題も含めた被告人に有利に考慮されるべき事情が裁判員や裁判官にも伝わるよう努めました。
判決は、懲役3年執行猶予5年保護観察付、となりました。