弁護事件例

2022.05.30 【薬物事件】覚せい剤密輸

覚醒剤密輸が控訴審で逆転無罪となった事例。

無罪
否認
原審破棄

事案の紹介

依頼人が共犯者とされる友人と、インドネシアから覚醒剤の入ったスーツケースを持ち込んだとして覚醒剤密輸で起訴された事案。

弁護活動

依頼人は、インドネシアの知人から、渡航費用のほか小遣い数万円を負担する代わりに、財布や腕時計、シャンプー等が入った荷物を日本に運ぶ仕事を引き受けました。
その際、他の友人にも声をかけ、友人と2人で来日しましたが、荷物には覚醒剤が隠されており、2人とも逮捕されました。
1審では、覚せい剤が入っている可能性を想像できた、として有罪となりました。
覚醒剤の密輸事件では、安易に「他人から預かるスーツケースには覚醒剤が入っている可能性を想定するものだ」という認定をされがちです。
本判決では、「日本への渡航時に、運搬する荷物の中身に薬物等が含まれているとの具体的、現実的な可能性を認識していた事実は・・・合理的な疑いを容れない程度に証明されているとはいえない」として、1審の判決を破棄し、無罪判決となりました。