事案の紹介
統合失調症に罹患した被告人が,自ら育った施設を訪れ職員を包丁で刺して死亡させた事案。
弁護活動
依頼人は,統合失調症により自らが入所していた養護施設が,自分に対して嫌がらせをしているという妄想を抱き,当該施設に包丁をもって侵入し,職員を複数回突き刺して死亡させた。
逮捕された後,精神鑑定が行われ,起訴されずに医療観察処分となり,入院処遇となった。
依頼人の統合失調症の病状は重く,幻視があったり,被害妄想も強固なものであったこと,実際の被害者を攻撃しなければならない動機が見当たらなかったこと等が考慮されたものと思われる。