弁護事件例

2022.09.26 【窃盗・横領】窃盗

窃盗の再犯の事案で、控訴後に再度の執行猶予を獲得した事例。

執行猶予
原審破棄

事案の紹介

執行猶予中にコンビニでの万引きをしてしまった事例。

弁護活動

 依頼人は、窃盗の罪で有罪判決を受け執行猶予中であったところ、再びコンビニで万引きをし、逮捕・起訴されました。
 依頼人は経済的に困っているわけでもなく、窃盗をする必要性もないのに、特定の物品だけを、繰り返し万引きしてしまっていました。その窃盗の態様は病的で、窃盗の衝動を制御することが難しい「窃盗症」であるとされました。第一審は別の弁護人が担当していましたが、その弁護人もこの窃盗症の影響を主張しました。しかし、裁判官が独自の判断で依頼人は窃盗症ではないと判断し、実刑判決を下しました。
 私たちは控訴審から受任しましたが、第一審の裁判官が独断で病名の診断をしたことを批判し、さらに専門家の協力を得て窃盗症の回復、再犯防止に努めるプログラムを受講することを勧め、これも控訴審で立証しました。
 こうした主張立証を経て、原審での実刑判決が破棄され、依頼人には再度の執行猶予の判決が宣告されました。