弁護事件例

2016.06.17 【殺人】

3件の殺人事件,多数の詐欺事件等で起訴され,裁判員裁判で死刑が選択された事例

裁判員
否認

事案の紹介

交際相手等に対する3件の殺人事件や多数の詐欺事件で起訴され,いずれの殺人事件も直接証拠がなく,被告人も否認したが,いずれの殺人事件でも有罪とされ,死刑が選択された事案

弁護活動

国選事件で担当した殺人事件です。
国選事件でしたが,さいたま県・東京都・千葉県で事件が発生したため,法律事務所シリウスの菅野と東京ディフェンダーの坂根弁護士も含めた5人の弁護団で事件を担当しました。

被告人の交際相手が短期間の間に3名死亡し,それぞれ殺人事件だとされました。
被告人は,それぞれの交際相手と親しくしていることは間違いなく,また,交際相手から多額の金員の援助等を受けており,その一部は詐欺にあたるものでした。
ただし,交際相手と被告人のメール等をみていても,特に具体的なトラブルを感じさせるものはありませんでした。

交際相手が死亡した現場では,練炭自殺に見える状況であるものや(実際に,警察が自殺と判断して捜査が行われない事件もありました。),失火であるようにみえる状況であることから,弁護人は,自殺や失火の主張をしました。

裁判では,被告人が被害者から多額の金員を得ていること,被告人が交際相手が死亡する直前に会っていること等から有罪判決となり,計画的に死亡させた被害者が3名もいることから死刑が選択されました。