弁護事件例

2016.06.17 【強姦(強制性交等罪)】強姦(強制性交等)致傷

集団強姦致傷,監禁致傷事件について,無罪を主張したが,懲役11年の判決が言い渡された事例

裁判員
否認

事案の紹介

共犯者と2名で,深夜路上を歩いていた女性を車に連れ込み,人気のない場所で強姦し,車に連れ込む際や強姦の際に女性に全治約3週間の怪我をさせたとされる事案。被告人は,ナンパ目的でドライブのために車に乗せ,合意の上で肉体関係を持ったと主張したが,有罪とされ,懲役11年の懲役刑が選択された事例(求刑14年)

弁護活動

本件事件は,国選弁護人として起訴後に担当した事件です。

被告人と共犯者は,ナンパ目的でこれまでも何度か夜出かけることがあり,被告人は,今回もナンパ目的で女性を探していたと述べました。被告人は,午前4時ころ,女性が歩いているのをみつけ,車から降りて声をかけました。被告人は,ちょっと女性がいやがっていたが,体を押さえるようにして,車に乗り込ませ,その後,自分が運転して,しばらく後に合意の上で肉体関係をもったと供述しました。

他方,被害者は,無理矢理車に押し込まれた,合意もないと主張し,共犯者も暴力は振るっていないが,乱暴な言葉で「静かにしろ」等と言ったと述べました。

被告人は運転していたので,後部座席の共犯者と被害者のやりとりは聞こえなかったと述べましたが,共犯者の供述や被害者証言が信用され,有罪となりました。

求刑14年で,判決では,懲役11年となりました。
なお,事件を認めて謝罪等した共犯者は,求刑12年のところ,判決では,懲役9年となりました。