弁護事件例

2016.06.17 【放火】現住建造物等放火

家族とけんかした後,かっとなり,自宅に火をつけた放火事件で,不起訴となった事案

不起訴
裁判員

事案の紹介

家族とけんかした後,かっとなり,自宅の一部に火をつけ,その火が家の一部に燃え移ったことから,放火事件として逮捕・勾留されたものの不起訴となった事案

弁護活動

被疑者段階で国選弁護人として担当した事件です。

被疑者と会うと,家族とけんかしたことや火をつけたことは覚えていますが,火もすぐ消したし,自殺したり,放火したりするつもりはなかったという話をしていました。

他方,捜査機関の取調べ時の言動を聞く限り,自殺目的で火を付けた放火事案として疑っているようでした。

そこで,被疑者には黙秘を勧め,被疑者は供述を拒否しました。
黙秘をする被疑者に対し,検察官から「あたしをバカにしないでよ!」等と高圧的な取調べがなされたため,書面で抗議したところ,当該検察官は担当替えとなり,しかも,取調べがほとんど行われなくなりました。

弁護活動としては,自宅に行って,火がついた部分がごくわずかであることや,被疑者の供述を裏付ける事実を確認しました。そして,被疑者がけんかした家族とも協議して,今後は被疑者と仲良くなっていくという話を聞くことができました。

被疑者に有利な証拠を検察官に不起訴にすべき事件であると申し入れたところ,最終的には不起訴処分となりました。