弁護事件例

2016.06.17 【交通犯罪】道交法違反

無免許運転等の前科がある依頼者が再度無免許運転をしてしまい,実刑となった事例

減刑
証拠収集

事案の紹介

 50代の女性の依頼者が,過去に無免許運転の前科があるにもかかわらず,再び無免許運転で事故を起こして逮捕され,弁護人が様々な情状弁護活動を行い,執行猶予を主張したものの実刑判決となった事案

弁護活動

 依頼者は,50代の女性で,過去に無免許運転で処罰を受けた前科がありました。
 ところが,再び無免許運転をしてしまい,その際に物損事故を起こしてしまったため,警察に無免許運転が発覚して逮捕されました。
 弁護活動の目標は,実刑判決を避け,執行猶予判決を得ることでした。
 そのため,刑を軽くするための様々な情状弁護活動を行いました。
 まず,依頼人と一緒に物損事故の被害者の方と面談し,依頼人自身の口から直接謝罪の言葉を伝えさせました。被害者の方と直接向き合うことで,依頼人の内省も深まったように感じました。
 また,依頼人が地域の小学校に相談し,児童の登下校の見守り活動も行わせてもらいました。依頼人の交通安全への意識の高まりが感じられました。
 裁判では,こうした活動を報告書等の形にまとめて提出し,刑を軽くする事情として取り上げました。検察官が,1年2月の実刑判決を主張したのに対し,弁護人は,執行猶予が妥当であることを主張しました。
 判決では,依頼人に対して懲役10月の実刑判決が下され,執行猶予判決を得ることはできませんでした。