事案の紹介
依頼人は、共犯者とともに、架空の会社を立ち上げ、架空の会社名義の稟議書等を偽造したうえ、銀行から融資の名目で金銭を詐取することを考えた。銀行側と何度か面談し、あとは金銭を受け取るだけという段階での依頼であった。
弁護活動
依頼人は、詐欺が着々と進むにつれ、罪の意識が生じ、自首したいとの相談に来られました。事情を詳しく聞くと、依頼人は、共犯者から誘われて詐欺に加担したものの、途中から罪の意識を感じ、共犯者に対して詐欺から抜けたいと話していました。しかし、共犯者から脅され、詐欺から抜けることができないでいました。
そこで、自首に弁護士が同行する事件として受任しました。弁護士が、依頼人とともに警察署に赴き、事情を説明し、自首をしました。幸い、被害結果が生じる前であったため、依頼人は警察の捜査にむしろ協力することとしました。依頼人は詐欺(未遂)罪で逮捕されることはありませんでした。