弁護士宮村啓太
【略歴】
2001年 3月 中央大学卒業
2001年 4月 第55期司法修習生
2002年10月 弁護士登録
2010年 4月 早稲田大学法科大学院非常勤講師(刑事実務家教員、2018年まで)
2013年 4月 東京大学法科大学院客員准教授(刑事実務家教員、2019年まで)
2020年 4月 司法研修所刑事弁護教官(2023年まで)
【インタビュー】
これまでにどんな事件を担当してきましたか?
刑事事件のほか、民事、商事、家事の様々な事件を担当してきました。
そのような中で刑事の専門性を培う機会に恵まれ、刑事事件の依頼をいただくことが多くなってきました。
刑事の分野では、無実の方の弁護・罪を認めている方の弁護、人が亡くなった事件・経済事犯、死刑求刑事件・罰金求刑事件、再審弁護団事件など、実に様々な事件を経験しました。
どの事件も依頼者やその親族の人生を左右しますから、全力で取り組んできました。
弁護活動を進める上で、どんなことを心がけていますか?
無駄よりも漏れをおそれて、地道な活動を怠らないことを心がけています。
事件を受任して間もない段階では、弁護人が得られる情報は限られます。
裁判でどんな点がポイントになり、どんな証拠が重要になるか、確実に見通すことはできません。
だから、後になって「あれをやっておけばよかった」ということがないように、迷ったことはやっておくフットワークが必要だと考えています。
同じ時間帯に現場に行ってみる、協力してくれる人には遠くても話を聞きに行ってみる、依頼者や証人の行動を追体験してみる、何でも実験をしてみる。
様々な事件で厳しい局面を経験するほどに、そのような地道な活動こそが重要であることを実感します。
刑事事件の専門性を高めるためにどんなことに取り組んでいますか?
担当した事件で全力を尽くすことはもちろんですが、研修を通じた法廷技術の鍛錬や、裁判例や文献などの調査研究を怠らないようにしています。
刑事裁判で求める結論を得るには、確かな見通しをたてられる判断能力と経験、法廷での尋問や弁論の技術、そして大きく変革しつつある制度や運用についての知識が必要です。
弁護人としての重責を担うにあたり、専門性をさらに高める不断の努力を今後も続けていきます。