弁護士菅野亮
■略歴
1993年 4月 早稲田大学法学部入学
1996年11月 司法試験合格
1997年 3月 早稲田大学卒業
1997年 4月 1年間の海外放浪後,第52期司法修習
2000年 4月 弁護士登録(千葉県弁護士会)レークス法律事務所入所
2005年11月 法律事務所シリウス設立
2013年 4月 司法研修所刑事弁護教官
■インタビュー
どうして事務所名が「シリウス」という名前なのですか?
シリウスは,寒い冬の空に,青白くひときわ明るく光る星です。
凍えるような寒さの中,淡い光で,何かの道しるべになるような,そんな事務所にしたいと思って名付けたものです。
バックパッカー時代に,チベットやニュージーランドで眺めていたきれいな夜空が忘れられないっていうのもありますね。
刑事事件に取り組む理由はなんですか?
ほっておけないからでしょうか。
逮捕され,勾留され,そしてよく分からないうちに裁判を受けることになります。
普通の人には,何もできません。
取調べにどう対応したらいいかなんて絶対分かりません。
千葉だと,外国人事件も多く,言葉や法律すら分からないこともあります。
そういった人の不安を減らし,依頼者に最も有利な結果のために最大限努力することが弁護士のやりがいだと感じています。
どんな事件が印象に残っていますか?
これまで窃盗,傷害などの事件から殺人,強盗殺人などの死刑が求刑される事件まで数え切れないほどの事件を担当しています。
どの事件もそれぞれいろいろな思いがありますね。
無罪となり法廷で依頼者と握手をした事件ももちろん印象に残っています。
量刑が問題となる事件で執行猶予判決を受け親子で家に帰れる姿をみれた事件や,釈放された時の依頼者のうれしそうな表情をみることができた事件など,それぞれほっとしたことを覚えています。
連日接見に行った密輸事件で,「何度も刑務所に入っているけど,こんなに接見に来てくれたのは先生が初めてだ」と言ってそれだけで泣く依頼者がいました。その密輸事件は不起訴になりましたが,常に全力で事件に取り組み,自分も依頼者にとって印象に残る弁護人であればいいなと思いますね。
司法研修所では,刑事弁護についてどんな教え方をしていますか?
修習生は,刑法や刑事訴訟法は勉強していますが,実際の刑事弁護を知りません。
とにかく早く接見に行き,話を聞いて,最良の弁護方針を選択する,悩んだ時には,刑弁教官(私)に相談するように!と指導しています。
実際,教え子から相談を受けることは少なくありません。
ただ,弁護方針に答えはありません。
たくさんの悩みを持ちつつ,依頼者のために全力を尽くすことが大事だと教えているつもりです。
あと,弁護士になると勉強をやめてしまう人が多いです。
私や東京ディフェンダーの刑事弁護仲間達が講師をしている研修,ゼミ,書いている論文等をみてもらい,是非,多くの依頼者を救うことのできる刑事弁護人になって欲しいと思います。